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この記事は locus に書いた ザ・ギバーのネタバレありの追記です。
ネタバレなしの状態から本を読みたい方は 上のリンクのlocus の記事をご利用ください。


ザ・ギバー―記憶を伝える者 (ユースセレクション)
ザ・ギバー―記憶を伝える者 (ユースセレクション)Lois Lowry

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star表紙が・・・
star継承するべき未来は、記憶に頼るものなのか?
starこんな未来があったら? 誰が記憶を受け取るのか?

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 主人公ジョーナスは12才を目前にした男の子です。冒頭から読み始めて、日常が淡々と描かれているのだと思いました。 そのうちに、規則がいろいろあるコミュニティに住んでいるのだなと違和感を抱き始めました。そうして、「リリース」という言葉が出てきます。恐ろしい言葉とのこと。私は、恐ろしいというのはどういうことなのだろう。もしかしたら、追放されることだろうか。と読み進めました。

 なぞは、ジョーナスが12歳の儀式を受ける中盤以降にはっきりしてきます。

以降、内容ネタばれ状態で、私が感じたことを書いています。ご注意ください。

 この本を読んで、私ははっと目が覚めた思いでした。実は、今我が家は受験まっただ中です。とはいっても、よそのご家庭のように何年間も準備を進めていたわけではなく、今年に入ってから本格的に取り組んできました。1年足らずの準備期間で本番に臨みます。一番違和感があったのが 偏差値でした。 受験の世界は偏差値で語られる世界です。しかし、その偏差値というのは、受験生に共通のテストを行い、その志望者別の得点差の統計をもとに学校を振り分けたものでしかないのです。 学校をある切片で切ったときの状況でしかないものが、受験においては誰にでも通じる、共通する価値観になります。 しかし、私はそれがある切片でしかないということに気付いているつもりでした。 教育理念、教育内容、学校生活、保護者との関わり、子どもたちへの指導、将来の進路、など、学校は他の切片で切るとまた別の側面が見えてきます。
 ですから、自分が気になる切片で切ってみて総合的に志望校を決めてきたつもりだったのです。その自分なりの評価結果は一般の偏差値の並びとは違う並びが発生します。

 ところが、ここにきて心の中に迷いが生じている自分に気が付きました。受験生家庭共通の尺度である偏差値に自分が縛られているのです。 つまり、「この学校の方がうかったときに、みなからうらやましがられるであろう」という学校を果たして受けなくてよいのか。 答えはもちろん「受けなくてよい」です。 しかし、その自分尺度は誰にでもわかるものではありません。いわば受験コミュニティの中の共通の価値観から外れたものの見方をしているのが私ということなのでしょう。そうして、私は数か月過ごした受験コミュニティの中で、偏差値という価値観の影響力にすっかり染まってしまったということなのだと思います。

 最後までこの本を読んで、私は新しいコミュニティでそだちつつあった新しい自分の尺度を捨てて良いのだと改めて強く思いました。 なぜなら、コミュニティの尺度はそのコミュニティを出たときにはもう意味をなさないものなのです。 この偏差値至上のコミュニティは受験が終わったと同時に私は去るものなのです。 新しいコミュニティに入ったときに、明るい未来が見える選択、それを今しているのだから。 そんな風に思いなおすことができたのがこの本でした。

 とはいっても、この本、受験のことについて書いてあるわけではありません。たまたま我が家が受験まっただ中だったからこそのこの感想だと思います。(^^)

追記:新訳がつい先日発売されたようです。一冊欲しかったので喜んでいます。
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